日本経営クラブ「JMC 若い音楽家を励ます会」が「社会貢献活動」「メセナ運動」「五感習得運動の機会作り」などの位置付けで開催している「JMC・コンサート」に前向き交流会の方に招待券でお誘いを受けたので、ありがたく聴きにいってきた。
会場はサントリーホール(小)ブルーローズ。サントリーホールは初めてであったが、入口前のアーク・カラヤン広場を含め非常にいい雰囲気の場所であった。
コンサートは司会者の紹介の後、登場した演奏家がそれぞれ曲について一言説明をし、その後演奏、終わった後に司会者がインタビューをするという形式。 曲が始まる前に演奏者自身が作曲家やその曲の背景・特徴などを説明してくれることで、どこに注目して聴けば良いのかがわかり素人の私でもとても楽しめた。 終わった後のインタビューによりさらに演奏者の人柄がうかがえ、親近感が沸いた。 とても良い形式だと思う。 後で聞いたところによると曲の説明を演奏者がするスタイルは、一般人にもわかりやすく楽しんでもらうという趣旨で今回から取りいれてみたとのことだ。
以下プログラム(敬称略)。
森田英里奈(ピアノ独奏) | ショパン作曲(ポーランド): エチュード 作品25-1.5.6.9.11版番 |
11番がすごく盛り上った。 | |
高原久実(ヴァイオリン独奏) | アクロン作曲(ポーランド):ヘブライの旋律 作品33 |
ウィニアフスキ作曲(ポーランド):華麗なるボロネーズ 第2番 イ長調作品21 | |
新井秀昇(ユーフォニアム独奏)(公式サイト) | ロジェ・ブートリー作曲(フランス):『モザイク』 |
コンサート向けではない曲らしい。ドラゴンクエストでの洞窟~ボス戦が追み浮かんだ。 | |
ユーフォニアムは比較的新しい楽器で、ホルストの「惑星」などで演奏されるとのこと。 | |
渡邊万里奈(ソプラノ独唱) | ガエターノ・ドニゼッティ作曲(イタリア):``ああ、美しいイレーネよ、思い出しておくれ'' |
西能希(ピアノ独奏) | J.Sバッハ作曲(ドイツ):フーガの技法 BWV1080 より コントラプントゥス 1.2.4.9番 |
旋律の繰り返し(フーガ)やメロディなどバッハらしい曲。学校で習った小フーガト短調を思い出した。 | |
藤田麻理絵(ホルン独奏) | E.ボザ作曲(フランス):エンフォレット (森にて) |
曲の中でスケール感(遠近感)が感じられる演奏で魅きつけられた。一番視覚イメージが想起された曲。 | |
高柳圭(テノール独唱) | V.DE クレェンツォ作曲(イタリア):燕は古巣へ |
R.ファルヴォ作曲(イタリア): 彼女に告げられて | |
G.ドニゼッティ作曲(イタリア):オペラ『アルバ公爵』より``清らかで美しい天使'' | |
山田耕作 作曲(日本): 城ヶ島の雨 |
トークについてはちょっとたどたどしい人がいたり、ステージ慣れしているなっていう人がいたり、音楽家らしい一風変わった持ち味の人がいたりと楽しめた。
またそれぞれの楽器を始めたきっかけとして、幼児の頃に「ビデオを観てやりたいと思った」などといった話が印象的であった。 親がやっていたのかどうかは話に出なかったけれど、そういうのでも人生にかかわることもあるんだなと。 何でも触れるのが大切なんだ。
大井町にキャッツ・シアターができ、昨年2018年8月11日から上演が始まった。近くにあるうちにぜひ鑑賞しておきたいということで有給休暇をとって観にいってきた。
キャッツといえば品川駅の東口(港南口)にあったキャッツ・シアターを車窓から眺めていた記憶がある。品川港南口のキャッツ・シアターでの上演期間は1995年1月4日から1996年12月14日まで(約2年弱)ということなので、大学3年生から修士1年生の頃だったんだな。ちなみに港南にある品川インターシティは1998年11月竣工である。
エントランスはシンプル、ロビーは狭め。ドリンクや軽食の販売も無く観劇の前の雰囲気を楽しむという感じでは無かったのでそこはちょっとだけがっかり。
しかしながら扉をくぐると客席と舞台が一体となった空間が広がり一気にキャッツワールドに惹き込まれた。開演までに客席をぐるりとまわり壁のオブジェを見てまわり楽しんだ。ディズニーリゾートのアトラクションの作り込みを想起した。
「都会のゴミ捨て場を舞台でのネコによるミュージカル」ぐらいの前知識。何が起こるんだろうと注視しながらキャストの動きを追いかけた。歌いながらのセリフでカタカナのネコの名前をきちんと把握しきれないままだんだんと話が進む中で「あ、細かくストーリーを追うのではなく、それぞれのネコの生き様を表現している歌とダンスを楽しめばいいんだな」と解釈したところですっと作品に入っていくことができた。
キャストの演技と歌の素晴らしさはもちろん、これでもかと続く驚きの演出に感嘆した。スポットライトの影が猫目に見えた時はそこまでやるかとびっくり。
終盤の「メモリー」では自然と涙が溢れてきた。ストーリーからというよりは、創意工夫と日々の鍛錬によって目の前に現れている高い領域の芸術に触れたことからこみ上げてきた感情なんだと思う。「本物」に触れた素晴らしい時間だった。
余談だけれどそういえば劇中音楽の転換などがドラゴンクエストっぽいなと思ったところがあった。
Naney (なにい)です。株式会社ミクシィで SNS 事業の部長をしています。
nDiki は1999年1月に始めたコンピュータ日誌を前身とする Naney の Web 日記(兼パーソナルナレッジベース)です。ちょっとしたノートは nNote にあります。
※内容は個人的見解であり所属組織とは関係ありません。