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2009年10月12日 (月)

DropboxPortable で必要な時に USB メモリ内を最新環境に同期

先週の大型台風では、都心の JR 線は軒並み運転見合わせ。 出社しようにも交通手段がないので復旧するまでは自宅に戻ってできる作業をすることにした(記事)。 しかし前日の夜に残業を終えて帰る際「明日は台風で運転本数も7割ぐらいにする計画という情報が出ている。混雑した電車で潰されたり豪雨で濡れたりする可能性があるのでノート PC は今日は会社に置いて帰ろう。どうせこの時間なら帰宅しても使わないし」と持ち帰らなかったのが仇になった。

いつものノート PC がないので自宅のノート PC を借りて、USB メモリに入れてあるポータブルアプリケーション環境とネットサービスでできることをしておこうと思ったのだが、これが以外に手間取った。

  1. ネットサービスを使おうと思ったが Internet Explorer しかない。Mozilla Firefox, Portable Edition をまずはインストール。しかし、ある程度のアドオンなどが入った Firefox がないと効率が良くないしストレス。いつも使っている Firefox, Portable は USB メモリにはセキュリティの関係でいれていなかった。
  2. GTD で使っている ThinkingRock がない。データは Dropbox 上にあるけれど、Dropboxパスワードは覚えていない。ThinkingRockUSB メモリに入れていない。
  3. Skype で他の人の出社状況を確認しようとしたけれど、他の人の PC の Skype を使うのは気がひける。以前使っていたように USB メモリにも入れておけばよかった。
  4. いくつかの常用パスワード以外は覚えていないので、例えば Dropbox から Web インタフェースで落とそうにもノート PC がないとパスワードがわからない。KeePass データベースにちょっと入っているはずだけれど、積極的に使っていなかったのでたいして登録してないはずだし、同期してないし、そのそもデータベースパスワード忘れている。

ということで、ポータブル環境の見直しが必要かなと。

  1. 紛失した時などためにアカウント情報を含むようなものは基本 USB メモリに入れていない(一部は TrueCrypt 仮想ボリュームに入れてはいた)。しかしいざ使いたいのはそれら。
  2. たまにしか使わないポータブル環境のために、しょっちゅうファイル同期を手動でしたりはしない。ということで、使いたい時には最新のデータが入っていないので、結局使えない。

このあたり、DropboxPortable を使って見直してみることにした。 方針は以下。

  1. ポータブル環境同期用に Dropbox アカウントを取る。メインの Dropbox アカウントに portable/ 共有フォルダを作り共有しておく。
  2. DropboxPortable をダウンロードする。
  3. デスクトップ機に TrueCrypt 仮想ボリュームを作成する。
  4. TrueCrypt 仮想ボリューム内に DropboxPortable を入れる。DropboxPortable/Data/applicaiton Data ディレクトリ以下に DropboxPortable のデータベースファイルが作られるため、セキュリティ上 DropboxPortable も TrueCrypt 仮想ボリュームの中に入れておく必要がある。
    1. ZIP ファイルを展開する。
    2. DropboxPortable.example.xml を DropboxPortable.xml にし、ディレクトリ指定を \var\Dropbox に書き換える。\var 以下にするのは個人的な好み。
  5. \var\Dropbox\portable 以下に USB メモリと常に同期したいファイル・ポータブルアプリケーション暗号化しておきたいファイルを置く。
  6. 普段からこのボリューム上のアプリケーションを常用して最新の環境にしておくようにする。
  7. USB メモリ上に TrueCrypt をトラベラーモードでいれる。
  8. USB メモリ上に TrueCrypt 仮想ボリュームを作成しデスクトップ機上のと同じように PortableDropbox を設定し同期する。

これで USB メモリがあれば、TrueCrypt 仮想ボリュームをマウントしていつもの環境が使える。 The Internet 接続があるならば DropboxPortable を起動して、サーバ経由で最新の環境・データに同期することができる。

この方法の場合メディア的には TrueCrypt 仮想ボリューム上にファイルがあるので、紛失などしてもちょっと安心。 そのかわり Dropbox とのやりとりでは生ファイルになる(Dropbox 自体も暗号化はしているはずだが)。

当初は TrueCrypt 仮想ボリューム自体を Dropbox で共有しようと思ったが、これだと DropboxPortable のデータファイルが保護できない。TrueCrypt 仮想ボリュームの中に TrueCrypt 仮想ボリュームを作ればメディア的にも Dropbox 上的にも暗号化できるが、手間だしパフォーマンス的にもつらそう。 TrueCrypt 仮想ボリューム内で Dropbox で同期しているファイルについては、重要なファイルのみ個別に暗号化で対応したい。

あと、今回使ってみてわったのだが DropboxPortable はメインで動かしている Dropbox とは別に同時に起動できるのね。 これは便利。Dropbox を複数アカウント同時に使う時にも活用できるな。

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Naney Naneymx

Naney (なにい) です。株式会社MIXIで SNS 事業の部長をしています。

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