電車の中で Twitter のタイムライン眺めていたら糸井重里氏(@itoi_shigesato)の Tweet がふと目についた。
『困っているひと』*1は、強く言いすぎると逆効果かもしれないので、弱めにいいますが、ほんとうにいいものを読ませていただいたと思っています。この本、いま語られているあらゆる問題につながっているんだよなぁ。やがて、もっともっとおおぜいが読むようになると思っています。-- http://twitter.com/...
あ、なんかアンテナにひっかかったて感じ。「困ってる」ってもうほとんどの人にとってカクテルパーティー効果な語でしょう。あ、さいわい自分は今あまり困ってないけど。 ビルマ難民を研究していた大学院生女子が、ある日とつぜん原因不明の難病を発症? 母が今入院中だったり妹が入院進められたりしている状況で、そんな本の話題が目につくなんてこれはもう偶然じゃないね。 ということで病院に見舞いに行った帰りにそのまま本屋へ行って購入。
「はじめに」を読んでビリビリっときた。著者の現代っ子らしさとハードな難病。そして「あ、この人、人が好きなんだな」との感覚。 「コリヤーズ」誌の編集長が「作者が人間を好まないなら、世間の人もまたその人の作品を好まない」と言った、という話がデール・カーネギーの「人を動かす」に出てくるのだが、「困ってるひと」の最初の数ページで、この本好きになれそうだなって。
で読み進めていくと、もうね。壮絶ですね。そして月並だけど健康って何て幸せなんだろうと。ちょっと風邪気味だとか、隠れん坊遊びしてて走って足の小指を角にぶつけて内出血して痛いよとかね、もう誤差の範囲だと。十分健康で幸せなんだと。
医療現場・福祉の話はリアルにいろいろな課題やらが伝わってくる。複雑な気分になるのだけれど、これについては一著者のエッセイからだけでどうのというのは危険なのでできるだけニュートラルに受けとめるようにした。ただ言えることは「正しい」「悪い」ではないなと、やはり。正しいか正しくないかで考えてしまうと、それぞれの立場が出てきて話が進まない。どうすればハッピーになれるかで考え抜くしかないのかなと。
iPhone 3GS 使ってたり mixi でコミュニケーションとってたりする現代っ子が頑張っている姿を読むと、ほんと抱えている問題のほとんどが些細なことに思えて、頑張らなきゃって思えてくるそんな1冊。
*1後の Tweet で「困ってるひと」と修正。
Naney (なにい)です。株式会社ミクシィで SNS 事業の部長をしています。
nDiki は1999年1月に始めたコンピュータ日誌を前身とする Naney の Web 日記(兼パーソナルナレッジベース)です。ちょっとしたノートは nNote にあります。
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