とある人が聞いてもいないのに「自分からはマイミク申請しない」と事あるごとに豪語されているを聞いていつももったいないなぁと思っています。
SNS やそこでのソーシャルグラフについて、人それぞれ運用の考え方や使い分けがあるの構いません。しかしながら「自分からは友達リクエストしませんよ」とだけ宣言するのは「他人には関心がありませんよ」と暗に宣言しているようなものだと思うのですよね。「人を動かす」で言うところの「誠実な関心を寄せる」を真逆にいっているようなものです。
もちろん SNS 上の関係は人間関係の中での一部でしかないので、実際にはさほど問題ないのかもしれません。それでももったいないなぁと思うわけです。
[ opinion ]
デール・カーネギーの「人を動かす」と「道は開ける」はハードカバー版になる前に学生時代に買って読んで感銘を受け、以来持ち歩き用に文庫本版を買い足したりして時折読んでおりました。
特に「人を動かす」は内向型の私にとっての人付き合いのバイブルとして欠かせない1冊になっています。去年 Kindle 版を出ているのを知って購入したのでどこでも読めるようになって助かっています。
「道を開ける」は迷いごとがあった時に読む感じで頻繁には読まないので一緒には買わなかったのですが、またちょっと読み返したいなと思い、スマートフォンで読めるように今日 Kindle 版を買いました。
バイブルとなる本が読みたい時に読める状態になっているというのはいいですね。
デリケートなメッセージへの返信をする時は「人を動かす」の目次を読み返すようにしています。
スマートフォンで文章を書く際、行あるいはパラグラフ単位で入れ替えができるエディタが無いかと探しているのですが見当たりません。カット&ペーストで入れ替えるのちょっと手間なんですよね。
Google Keep でチェックリスト表示にすると、行単位で順番を入れ替えることができるのがちょっと便利だということに気がつきました。入れ替えが終わったらチェックリスト非表示にすればまたフラットに戻ってくれます。ただ undo が無いのでやはり怖いです。
今日 iPod touch 6th が値下げ。今は iPhone 5c が手元にあるので必須ではないのですが、20,800円(16GB 税別)ならスペック的に厳しくなった iPod touch 5th から乗り換えたいなとちょっと思ってしまいます。
チームメンバとの one-on-one ミーティングの際に紹介してもらった『嫌われる勇気』を読みました(紹介感謝)。アドラー心理学に著者の持論を加えた「哲学」が哲人と青年という2人の対話の形で語られていきます。著者が重要だとしているところがあらかじめ太字になっていて、そこだけさっと読み返せるようになっているのが良いですね。
読んでいて疑問に感じる点が出てきた頃合いに「青年」が良いタイミングで代わり問うてくれて「哲人」がそれに答えてくれるという流れになっていて、それにのってすっと著者の哲学に引き込まれていく仕組みになっているのは上手いなと感じました。
「他者がどう評価するかは他者の課題であるので、気にかけず嫌われることを恐れず自分の生き方を貫こう」そして「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」によって「自己への執着を他者への関心に切り替えて共同感覚を持つ」ことができ、「誰かの役に立っているという主観的な貢献感という幸福」を得ることができるというところが論旨でしょうか。
「課題の分離」という考え方はなるほどと感じました。そういう考え方をもつことでたしかに他者の評価を気にかける気持ちが落ち着いた気がします。
ただ(本書で言うところの)承認欲求を否定しきっていいのかは疑問が残りすっきりしませんでした。他人の期待を満たすために生きるのではないというのは確かにそうなのですが、お互いに依存しあっている社会の中で完全に否定しきれるものなのでしょうか?
本書では他者を「評価」しないのが大切と述べています。褒めたり叱ったりするのは背後に操作という目的があるからであり、またそうされた方は「自分には能力がない」という信念を形成してしまうとのことです。かわりに感謝や喜びを伝えるという「勇気づけ」を勧めています。
論としては理解できるのですが、果たして実際に褒めるということを無くしきっても良いのか確信が得られませんでした。
子供の頃に本で学んだことを両親に話したら「良くしっているね」と褒められて嬉しかった記憶が残っています。その褒め言葉でちょっぴり学ぶ能力の自信が高まりましたが、それで縦の関係による能力のなさを感じることはありませんでした。また褒められたことが一時的な外発的動機づけでしかなかったとも感じていなかった気がします。
「他者への評価」、これについてはもう少し学ばないと実践すべきという判断ができないなと。
本書の内容を手放しに自分の価値観や原則に取り込むべきではないというのが読み終えた感想ですが、違った考え方を得るきっかけになりました。本書の考えの根底にあるアドラーの教えについては、デール・カーネギーも影響を受けているということですしあらためて「人を動かす」を読み返したくなりました。
[ 読書ノート ]
新卒エンジニアのエルダーをお願いしたメンバから「人を育てる上で参考になる本はありますか?」と質問されました。鉄板の「人を動かす」は育成というテーマによらず既にお薦め済みなのでそれ以外でと。あまりそういう観点で本を探して読んだことがないのですが、ふと思い浮かんだのは「ツイてる!」(記事)でした。
同書の「四、『向上』するということ」の中に「できるまで教えれば人はできる」という節があります。
この中で斎藤一人氏は
「人に教えるということは、同じ人に、同じことを四〇〇回いえるかどうかにかかっている」 — ツイてる! p.101
と言っています。一度説明したことが出来ていないとついイラッとして「前にも言ったけど」と嫌味を言いたくなることがありますが、そうじゃないんですね。
相手にやる気があるなら繰り返し教えてあげた方が良い、そう思って読み進めると
だから、私は思うんです。人に何かを教えるというときは、相手に素質があるかどうかが問題じゃない。相手にやる気があるかどうかということも、さほど関係ない。 教える側に、相手ができるまで教える覚悟があるかどうかが、問題なんだ、と。 — ツイてる! p.102
と。「相手にやる気があるかどいうかということも、さほど関係ない。」と。教えるには愛情と覚悟が必要なんだとあらためて考え直しました。
書籍・雑誌 50%OFF以上のサイバーマンデーセール中(2017年12月5日(火) 0:00〜2017年12月11日(月) 23:59 (日本時間))
超お薦め本「人を動かす」の Kindle本がサイバーマンデーセールで安くなっていたので、他に何かあるかピックアップしてみました。
おとよ氏が記事「エンジニアからマネージャーになって変わったこと・変わらないこと」で「メンバとの信頼関係構築」と「役割が変化しても技術を学び続けること」が大切という2点について述べられている。
おとよ氏は信頼関係構築のために
を大切している行動原則として挙げて実践されている。素晴らしい。まさに「人を動かす」を実行されてらっしゃる。
@swkn40 氏がこの記事を受けて「メンバとの信頼関係構築」の点について日記を書かれた。
このすんばらしいエントリを読んで、久々に日記書いた。
— swkn40 (@swkn40) 2018年10月11日
“エンジニアからマネージャーになって変わったこと・変わらないこと” by @otoyo0122 https://t.co/WNYVLM9aey
その中で言及していただき恐縮でござる。
私もまだまだ未熟で上の3点もできたりできなかったりだけれど、少しでも評価していただいているなら嬉しい限り。
@swakn40 氏がおっしゃっている通り、意見の相違があった時をどう振る舞えるかは大きなポイントだなと。自分、すぐ顔に出ちゃうので要注意(「私の話し方や態度についてどう思いますか?」)。相手への「尊敬・感謝」があれば全然問題にならないのでそこを意識したい。
人を動かすで言うところの相手に「誠実な関心を寄せる」が天性でできる人と、意識しないとできない人はいると思っていて、自分は後者寄り。意識してスイッチを入れる必要があるというのを受け入れていく必要がある。
one-on-one ミーティングの最初に「うまくいっていることを話す」というアジェンダをいれるのは、自分みたいな雑談力低めなタイプにはお勧め。
巻き込もうと思った全員に「自ら動きたくなる気持ちを起こさせること(人を動かす)」ができなかった。
OKR を使うかどうか以前に野心的な目標を立ててメンバを率いて目指していくという気持ちを起こさせられなかった。
すでに存在する OKR という手法を使って組織の目標を野心的目標(野心的 OKR)に作り直し、そこからサイクルを回していくことで失敗しながら学んでいくのが良いと思っていた。その中でチャレンジする価値観が広がっていけばとも思っていた。
しかし OKR に関係なく目標と方針の見直しが先ではという意見が出て遠のいた。自分やったことが無い中で、自信をもってトライアルを売り込めなかった。きっとそいういう雰囲気が伝わっていた。
自分の失敗である。
今日から2日間ベルサール渋谷ファーストでプロダクトマネージャーカンファレンス 2019。
去年に引き続きの参加である。
今日のキーワードは「feature team ではなく真の product team を」「プロダクトビジョン」「信頼(trust)」。
以下タイトルは公式サイト掲載のものより。
横道稔氏。
Silicon Valley Product Group Partner and Founder / Inspired 著者 Marty Cagan 氏
与えられた機能を作るだけの feature team ではなく、真の product team を作り信頼し、プロダクトマネージャーは本当のプロダクトマネージャーの仕事をしようという話。
feature team をそのまま product team に成長させて信頼していくことができるのか、それとも優れたメンバで優れた product team を作っているからこそ信頼できるのか。
TransferWise Head of Product Kaarel Kuddu 氏
前のセッションに続きここでも、能力の高いメンバによる顧客のことを理解し考えて決定し実行できる優れたチームに決定権と成果に対する説明責任を与え信頼するという話が印象に残った。
ここでいっている責任をもつというものが何か指しているかが気になるところ。
LINE株式会社執行役員 二木 祥平 氏
「LINE公式アカウント」「LINE Ads Platform」が現在の担当プロダクトの二木氏のセッション。 「LINE(株式会社)では」 PM が何をしているかをふわっとまとめた話。ロジカルな構造や用語使いなどでしっくりこないところがあるけれど、生の声という意味で興味深く聞けた。
freee株式会社 執行役員 プロダクトマネージャー 岡田 悠 氏
バックログの縮小均衡 → プロダクトビジョンが必要 → プロダクトビジョンが機能しなかった → ストーリーテリング。
「静的なビジョンを、動的なストーリーへ深堀ること」
セッション自体がストーリーがあるかのようで惹き込まれて響いててきてさすがだなと感じた。
「シャープに本質だけを抜き出した表現にしようとする」あるいは「そもそも事実を書き並べる以上の文章をなかなか書けない」のでつい端的な文章で済ませがちだけれど、やはり人を動かすにはストーリーも大切だなと思うことができた。
エン・ジャパン株式会社 デジタルプロダクト開発本部 部長 / プロダクトマネージャー 岡田 康豊 氏
スキルを明確化・指標化することで改善が動き出すというのは、プロダクトと同じで PM に馴染みやすいのかも。
今回のセッションの事例ではかなりガッツりやっているので、業務の中でどれだけのウェイトをかけてメンバが取り組んでいるのかが気になるところ。
東京大学 FoundX ディレクター 馬田 隆明 氏
ボリュームある発表で浅く広くエッセンスを列挙したセッション。30分じゃもったいない量だ。実経験ではなく、世の中で論じられているものをまとめた馬田氏らしい内容。ユーザーコミュニティのり活用について整理されていて、概論についての理解のリフレッシュの良い機会になった。
大きくなったコミュニティのサブグループ化は過去やってみたりしてきたけれど、やっぱりいいやり方らしい。
コミュニティのオンボーディングは、企業内でもそのまま使えるのでリストとして見えるところに書き出しておきたい。
コミュニティを育てることでエンゲージメントと継続率を高めるというのは自サービスでも意識している点。優先度がなかなか上げられないけれども継続はしていきたいところだ。
パネルセッション。PM の需要・募集・市場・オンボーディングについて。
Nota Inc.CTO 増井 俊之 氏
増井氏流の発想・発明ベースのプロダクト開発の紹介。自分が使いたいから作り、問題があればすぐ直す。
プロダクトマネジメントはほぼ関係なかったけれどウィットに富んだ参考になるセッションだった。
Zoom Video Communications, Inc Chief Information Officer Harry D. Moseley 氏
30分 Zoom の宣伝。ちょっとだけ PM の話があってまた Zoom の宣伝。
Naney (なにい) です。株式会社MIXIで SNS 事業の部長をしています。
※本サイトの内容は個人的見解であり所属組織とは関係ありません。