ユーザー投稿ができるネットサービスの多くは違反投稿の対応が必須である。ここ数年機械学習を用いてテキストや画像を分類する環境が整ってきたため、違反投稿の判別にも適用が進んできている。人の負担が減ることはとても良いことだと思っているのだが、自動化を進めることで違反投稿対応スタッフを過度に削減することになるリスクも心の奥で感じている。
人力チェックから自動化へと切り替えるタイミングでは、教育されたスタッフによって分類された良質な学習データが使える。だが自動化のあとにスタッフを削減しすぎてしまうと、組織として違反投稿かどうかの判断する力が弱くなってしまい、将来判断基準を変更したり新しい基準での学習データを用意したりすることが難しくなってしまう。ノウハウが失われてしまうリスクが隠れているのである。
[ opinion ]
時間通りに会を始めないと、ますます時間通りに人が来なくなるよなーと着席しながら思ってた。
オフ会を主催した時に遅れてくる人を考慮して開始を遅らせたことがあったんだけれど、すでに来ている方に悪いことをしたなと反省したのを思い出した。
[ opinion ] [ Naney の行動原則 ]
調べてから選ぶ方が正しいものを選べるように思えるけれども、調べることには時間とコストがかかるので、先に選んで調べちゃった方が良い結果をもたらすことが多いよね。
後で役に立つから調べておくというのも、時間が経つと役に立たない情報になってしまう可能性が高いというのも考えておく必要がある。
早めに深くバックログリファインメントしすぎないの大切。
[ opinion ] [ Naney の行動原則 ]
最近「難しい」という言葉を受けてそこで議論が進まなくなることが多い。 「実際に難しい」ことと「難しいと思っている」こと、さらには「難しいと思いたい」ことが区別されないまま、動くのをやめてしまうことが起きないように気をつけないとな。
[ opinion ] [ Naney の行動原則 ]
保守が難しくなってきたライブラリを使うのをやめ、まだ導入していない新しいライブラリを使う実験的取り組みをしている担当者に「ドキュメントにまとめておいてほしい」とリクエストしたら「誰が何のために読む想定で書けばよいか」という良い質問をもらった。ドキュメント化で期待する価値について伝えられるよう整理しなおした。
今回のトライアル実装のドキュメント化で期待する価値は以下と考えている。
ということで「今のチームメンバ」「将来のメンテナ」「将来の組織の他のメンバ」が読者の想定だ。
「詳細設計書」をまとめるより「今回やったこと」と「分かったこと」「考えたこと」「気付いたこと」(わかき)を整理して書き出すことが、形式知化とナレッジ共有に役立つと考えている。
「ドキュメントにまとめておいてほしい」には「成果物としてドキュメントを残してほしい」だけでなく「情報発信をするメリットを知ってほしい」という思いも含んでいたりする。
[ opinion ]
「○○さんがやってくれないので進まない」って問題点を嘆いても何も起きない。自分が何をするかを変えないとね。
[ opinion ] [ Naney の行動原則 ]
「エッセンシャル スクラム: アジャイル開発に関わるすべての人のための完全攻略ガイド」の中でメチャクチャ好きなところの1つが見積もりついて書かれている以下のくだり。
いちばん大切なことだが、見積もりの最大の目的は、話し合う過程でいろいろな気づきが得られるということだ。 -- 第7章 見積もりとベロシティ
「気づき」は原著「Essential Scrum: A Practical Guide to the Most Popular Agile Process」では「learning」と表現されている。
Finally, and most importantly, one of the primary values of estimation is the learning that happens during the estimation conversations. -- Chapter 7 Estimation and Velocity
これは見積もりというアクティビティに限らない話だよね。
このくだりを読んでから「◯◯の最大の価値は話し合う過程で気付きと学びを得ることだ」と考えることが増えた。ミーティングが意思決定や共有などのゴールを達成する場であることはもちろんとして、チーム・個人が気付きと学びを得る場になるよう常に意識していきたい。
自己組織化されたチームになっていくためには話し合い超重要。
[ opinion ]
「高校生のバイトでもできること。」とうフレーズが強烈に印象に残っていて、でも何で読んだか思い出せずもやっとしていた。それが先日ノートテキストファイルを整理していたらメモが出てきてようやく思い出せたのだ。
15年前に読んだ『仕事のヒント』だ。
「どのようにすればで言ってみる。」というのを学んだ『すごいやり方』『すごい会議』を読んだのも2005年。この頃から強く「できない理由を探すよりできる方法を考える」ことを意識するようになったんだ。できない理由を探すよりもできる方法を考える方がかっこいいと思ってる。
[ opinion ] [ 行動原則 ] [ Naney の行動原則 ]
組織において表彰制度を実施する場合は「競争」と「動機付け」について相当な注意を払う必要がある。
ピープルウエアでは「何かチーム内の競争心をあおるようなことをしたら、チーム殺し的と見なければならない。」(第2版 第28章 競争 p.235 より)
と競争についての問題を述べている。
表彰されるための行動は外発的動機付けによるもの。
Joel on Software の第21章「報奨金有害論」では、 Microsoft の「Ship It」アワードについて「従業員たちが子供のように扱われていると感じていることが明らかになった。」と述べている。
外発的動機付けされようとしていることについての反発だろう。
OKR についての書籍『Measure What Matters』では承認について
特別なプロジェクト、会社の目標の達成、会社の理念を体現する行為など、従業員の行動や成果を認める。「今月の従業員」を表彰する代わりに「今月の成果」を表彰する。
とし人ではなく「行動や成果」を表彰することを勧めている。外発的動機付けとしては「成果」よりも「行動」を褒める(成長承認する)ことに重点を置いた方が良いだろう。
行動を起こさせる程度だがその行動動すべてを正当化できない程度の報酬にする。そうすると人は認知的不協和を解消しようと他の動機(内発的動機)を見つけようとする。
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Naney (なにい)です。株式会社ミクシィで SNS 事業の部長をしています。
nDiki は1999年1月に始めたコンピュータ日誌を前身とする Naney の Web 日記(兼パーソナルナレッジベース)です。
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ナレッジベースアプリケーション Obsidian で書いているノートの一部を notes.naney.org で 公開しています。
※内容は個人的見解であり所属組織とは関係ありません。