「○○さんがやってくれないので進まない」って問題点を嘆いても何も起きない。自分が何をするかを変えないとね。
[ opinion ] [ Naney の行動原則 ]
「エッセンシャル スクラム: アジャイル開発に関わるすべての人のための完全攻略ガイド」の中でメチャクチャ好きなところの1つが見積もりついて書かれている以下のくだり。
いちばん大切なことだが、見積もりの最大の目的は、話し合う過程でいろいろな気づきが得られるということだ。 — 第7章 見積もりとベロシティ
「気づき」は原著「Essential Scrum: A Practical Guide to the Most Popular Agile Process」では「learning」と表現されている。
Finally, and most importantly, one of the primary values of estimation is the learning that happens during the estimation conversations. — Chapter 7 Estimation and Velocity
これは見積もりというアクティビティに限らない話だよね。
このくだりを読んでから「◯◯の最大の価値は話し合う過程で気付きと学びを得ることだ」と考えることが増えた。ミーティングが意思決定や共有などのゴールを達成する場であることはもちろんとして、チーム・個人が気付きと学びを得る場になるよう常に意識していきたい。
自己組織化されたチームになっていくためには話し合い超重要。
[ opinion ]
「高校生のバイトでもできること。」とうフレーズが強烈に印象に残っていて、でも何で読んだか思い出せずもやっとしていた。それが先日ノートテキストファイルを整理していたらメモが出てきてようやく思い出せたのだ。
15年前に読んだ『仕事のヒント』だ。
「どのようにすればで言ってみる。」というのを学んだ『すごいやり方』『すごい会議』を読んだのも2005年。この頃から強く「できない理由を探すよりできる方法を考える」ことを意識するようになったんだ。できない理由を探すよりもできる方法を考える方がかっこいいと思ってる。
[ opinion ] [ 行動原則 ] [ Naney の行動原則 ]
組織において表彰制度を実施する場合は「競争」と「動機づけ」について相当な注意を払う必要がある。
ピープルウエアでは「何かチーム内の競争心をあおるようなことをしたら、チーム殺し的と見なければならない。」(第2版 第28章 競争 p.235 より)
と競争についての問題を述べている。
表彰されるための行動は外発的動機づけによるもの。
Joel on Software の第21章「報奨金有害論」では、 Microsoft の「Ship It」アワードについて「従業員たちが子供のように扱われていると感じていることが明らかになった。」と述べている。
外発的動機づけされようとしていることについての反発だろう。
OKR についての書籍『Measure What Matters』では承認について
特別なプロジェクト、会社の目標の達成、会社の理念を体現する行為など、従業員の行動や成果を認める。「今月の従業員」を表彰する代わりに「今月の成果」を表彰する。
とし人ではなく「行動や成果」を表彰することを勧めている。外発的動機づけとしては「成果」よりも「行動」を褒める(成長承認する)ことに重点を置いた方が良いだろう。
行動を起こさせる程度だがその行動すべてを正当化できない程度の報酬にする。そうすると人は認知的不協和を解消しようと他の動機(内発的動機)を見つけようとする。
[ opinion ]
「ミーティングで深い話し合いと適切な意思決定ができるように、事前に議題を共有・検討しておく」派ではあるのだけれど、ここしばらく意図的に事前にミーティング資料を見すぎないようにしている。
事前に考えすぎてしまうなと。ロジックを組み立てて検討しているうちに、自分の主張を強化しすぎてしまう落とし穴がある。主張を確信しすぎてしまうとミーティングで話し合う価値が下がってしまう。
時間をかけて調べたり考えたりしたものの、ミーティングで議題の説明を聞いたら意図や温度感が違ったりすることもある。考え違い・考えすぎだった残念パターンだ。
心理的負担になる場合もある。重い相談を事前に目にしてしまうと、前日であれば一晩、金曜日の夕方なら週末ずっと心の片隅に居座り続けてしまうことがある。それって楽しくない。
他者の新規議題について見すぎない・準備しすぎないのがいいんじゃないかと。
[ opinion ]
仕事をしていると「確認お願いします」と言ったり言われたりしがち。
「はっきりさせてください」の意味にしか取れないなら問題ない。
(ドキュメントなどの)成果物ついての「確認お願いします」と言われると
のどれなのか不明確で気持ち悪く感じることがよくある。頼まれた側だった場合、つい面倒に感じてあいまいに「確認しました(=見ました)」と返事してしまって、良くなかったなあとなってしまったりする。
明確なリクエストになるよう言葉を選ぶよう気をつけよう。あいまいなリクエストを受け取った際にあいまいに返事をしないよう気をつけよう。
以上、ご確認お願いします。
[ opinion ]
思考を整理・明確化していくのには書いて考えるのが有効である。文章として書くことで必然的にしっかりと考えることになる。日頃から文章を書くことで思考力が高まる。
日々仕事で会議の資料を書いていたとしてもそれが箇条書きで列挙しているだけなら、考えたつもりになっているだけかもしれない。箇条書きではなく文章で書くことが質の高い思考につながる。
他の能力の獲得と同じく、文章力を高めるにはある程度の長さの文章を書いて見直すのを繰り返していくことが必要だ。「気をつける」「意識する」だけでは文章力はつかない。書かずして文章力が高まることはない。
文章力を高めるには、読者がいる前提の文章を書く必要がある。誰でも気軽に始められる Blog サービスや Web 日記サービスは、日頃からまとまった量の文章を書いて公開できる場として最適だ。
仕事に関する話題を社内 Blog に書くのもいいかもしれない。内容だけでなく文章についてのフィードバックがもらえれば、多いに文章力向上の参考になるだろう。
[ opinion ]
「誰かが持ち込んだアイデアについて話し合う時」と「チームで生み出したアイデアについて話し合う時」とで空気が大きく違うなと以前から感じている。
「誰かが持ち込んだアイデアについて話し合う時」は悲観的な空気になりやすい。ただし「誰か」が権威的な人であったり信頼されている人であったりすると、否定的な意見が少なくなる。
一方「チームで生み出したアイデアについて話し合う時」は楽観的な空気になりやすい。成功の可能性が低いと思える時も「とりあえずやって検証してみましょう」という流れになりやすい。
アイデアについて話し合う時は「発散思考のステップなのか収束思考のステップなのか」であったり「アイデアをブラッシュアップさせる場なのか選別する場なのか」であったりを明確にすることで建設的なものになるだろう。
遡って、最初から「目的や問題の共有」「調査・分析とインスピレーションの収集」「アイデア生成」とをチームで進めていくのがより良い話し合いと結果を生み出すに違いない。
[ opinion ]
Naney (なにい) です。株式会社MIXIで SNS 事業の部長をしています。
※本サイトの内容は個人的見解であり所属組織とは関係ありません。